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元気堂の漢方薬通信

VOL.202 生理周期に伴う体調変化と不妊

不妊の漢方相談では、生理の状態はもちろん、生理周期に伴う体調変化をお聞きします。

生理中、排卵期、生理前…などの体調をチェックして、漢方薬を決定し、生理の状態や体質を妊娠しやすいように改善していくのです。
「36歳、結婚して2年。生理周期は33~45日。生理痛は、生理前半に、断続的な絞痛があり、温めると楽になる。経血は暗紫色で、塊が混じる。生理前は、イライラしやすく、頭痛と下腹部の張り、浮腫が起こる。排卵期には、脇腹が張って痛み、嗜眠、めまいを伴う。心配性で、気疲れしやすい。足腰が冷えるが、顔がほてることもある。寒い時期や生理前には、夜中にトイレに起きることがある。」とのことでした。

気を使い過ぎるのか、いつの間にかストレスをためているようです。肝気鬱結や陽気不足から瘀血を生じていると考察しました。まず、瘀血を改善するために、生理中に折衝飲を服用していただき、肝気鬱結を改善するために、排卵期には柴胡疎肝湯、生理前には当帰芍薬散とし、理気薬を飲み分けていただきました。腎陽を補い、身体を温めるために鹿茸製剤も併用しました。

服用開始から8ヶ月程で、手放せなかった鎮痛剤が不要になり、さらに10ヶ月程で、排卵期も生理前も、快適に過ごせるようになりました。

その後、めでたく妊娠、安胎の漢方薬で妊娠中も安定し、元気な男の子が誕生しました。

うれしそうな、やさしいお母さんの笑顔です。

女性の身体は、排卵期や生理前には、気が滞りやすいものです。さまざまな症状がみられますが、排卵期や生理前などの月経周期によって症状の変化が激しい場合は、状態に合わせて漢方薬を使い分けることが必要になる場合もあります。

妊娠しやすいコンディションに整えていくためには、お身体に合った漢方薬を服用していただくことが大切です。

当薬局では、不妊のご相談は出産経験のある専任の女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心して、ご相談下さい。

VOL.110 蕁麻疹

「31才のA子さん。2ヶ月ほど前から、首から下の全身に蕁麻疹が発症。痒みが強いため、血痂が多くみられる。夕方から夜にかけて症状が悪化しやすい。入浴中は楽になるが、入浴後は痒みが増す。疲れやすく、暑がりで手足がほてる。喉が渇いて冷たいものが好き。ストレスが多くイライラしやすい。肩こり、腰痛、目眩、立ちくらみあり。大便は3~5日に1行。抗アレルギー剤やステロイドを使用しているが、良くならない。」との事でした。 患部症状や体質などから、「肝陰虚火旺」から「血熱」を生じていると判断し、丹梔逍遥散を服用し […]

VOL.213 春に悪化するアトピー性皮膚炎

漢方では、疾病の発症や悪化を生じる外部からの刺激(外邪)を外感六淫(風・寒・暑・湿・燥・火)としています。また、体の中の不調により外邪に類似した症状を引き起こすものを内生五邪といいます。この中で、風のような症状(目眩、震え、痙攣、痒み)を内風といいます。其の一方で、六淫の風は、外風ともよばれます。内風による痒みを生じる皮膚疾患は、臨床上、多く見られます。外感六淫と内生五邪は、互いに影響し合い、内生五邪を生じている場合、それと類似の六淫を感受しやすい(同気相求)と考えられています。例えば、「普段か […]

VOL.115 にきび6

T君は、16歳の高校生。 「2~3年ほど前から、額、両頬、胸部、背部に淡紅色から無色の小丘疹がみられる。疲れやすく、食後眠くなりやすい。貧血傾向で、時々、目眩、立ちくらみがある。汗をかきやすい。」とのこと。 患部症状や部位、全身症状から、気血両虚に肝気鬱結を兼ねていると考え、加味帰脾湯を服用していただきました。 二週間ほどで効果がみられ、五ヶ月で、ほとんどキレイになりました。貧血傾向も改善し、目眩、立ちくらみもなくなりました。 漢方では、ニキビ・吹き出物を「粉刺」と称し、他の疾患同様、患部の色、 […]

VOL.149 ニキビ~その9~

ニキビは、皮膚科学では「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」、漢方では「粉刺(ふんし)」と称します。ニキビの発症のしくみを漢方的に考えてみると、まず、「脾は肌肉を主る」といい、臓腑の中では脾胃(消化機能)の不調が中心になることが多く、そこに皮脂の分泌を調節する肝の疏泄(自律神経)、腎の虚火(ホルモンの失調)などが深く関係しています。また、皮膚疾患といえども、長期にわたるものは、正気の虚(気・血・津液・精などの不足)を考慮することも重要です。  Aさんは36才の女性。「以前より少しニキビができてい […]