お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信

VOL.211 カゼをひきやすい

Aさんは、31才の男性、知り合いの方に勧められて来局されました。

「幼少期から、カゼをひきやすく、中学生の頃には、改善していたが、社会人になり、再度、発症。毎月のように、感冒に罹り、微熱、頭痛、咽痛を繰り返す。食欲は正常だが、食後眠くなり易い。軟便傾向。疲れやストレス、睡眠不足などにより発症しやすい。疲れやすく、手足が冷える。」とのことでした。

脾肺の陽気不足により、身体を護るバリア機能を担当している衛気が不足し、気の防御作用が低下していると考えて、医王湯と真武湯を服用していただくことにしました。その後、8ヶ月ほど、同じ処方を服用していただいていますが、カゼをひきかけたのは、一度だけ。それも一日で回復したそうです。軟便や倦怠感も改善し、顔色も良く、お元気そうです。

漢方では、カゼをひきやすいことを「易患感冒」といい、疾病が発生する内在素因は、正気(人体の抗病能力や回復能力)の不足であると考えています。正気が充実していれば、病邪(ウィルスや細菌などをはじめとする様々な発病要因)は侵犯することができず、正気が不足することにより、初めて病邪が侵入し疾病を引きおこします。つまり、感冒などの予防には、正気を充実させることが大切です。

漢方では、これを「扶正」といいます。

個々の体質を漢方的に判別し、その方の不足している部分を補うことが必要で、特に「衛気」という身体を防御する働きの気が重要になります。

VOL.82 更年期障害 ~その2~

更年期障害は西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精が急速に減少することにより、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでもおこりますので、年齢に関係なく更年 […]

VOL.137 花粉症11

今年は、花粉の量がやや少ないといわれていますが、すでに症状が出ている方も多いようです。西洋医学の薬を服用すると眠くなったり、喉が渇いて不都合な方、アレルギー体質を改善したい方は、漢方治療にトライしてみましょう。 40才のAさん。「今年は、数日前から透明な鼻水が出だし、鼻塞、くしゃみなどの症状がみられる。温度変化で症状が出やすい。手足が冷え、寒がりで、温かい飲み物が好き。眠くならないように、漢方薬で何とかしたい。」とのお話しでした。陽虚鼻鼽と判断して、甘草乾姜湯を服用していただくことにしました。1 […]

VOL.204 感染症予防と漢方

漢方の聖典といわれる《黄帝内経》には、 次のように記されています。「邪の湊まる所、其の気必ず虚す。」 「邪の在る所、皆不足を為す。」 漢方では、病気が発生したり、悪化したりするかどうかは、 正気と邪気の相互関係によるものと考えています。 正気は、ここでは人体の抗病能力と回復能力を指し、 気、血、津液、精などの総称です。 邪気はウィルスや細菌などをはじめとする様々な発病要因のことをいいます。ここで重要なことは、発病の決定的な要因は、 邪気の存在よりも、人体の正気の強弱であることです。 人体の正気が […]

VOL.30 花粉症 ~その1~

花粉症と聞いただけで、鼻がムズムズしてくるイヤな季節がやってきました。西洋医学の薬をのむと眠くなったり、喉が渇いて不都合な方、アレルギー体質を改善したい方は、漢方治療にトライしてみましょう。 花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻キュウ」といい、鼻水、鼻づまり、クシャミ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状としますが、まず、それ以外に付随する症状から、病態の分類を行います。 「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。「風寒」「中風」「風温 […]