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元気堂の漢方薬通信

VOL.189 習慣性流産の漢方治療

漢方では、女性の不妊のことを「不孕(ふよう)」、男性の不妊のことを「不育(ふいく)」といいます。一方、西洋医学でいう、「不育症(ふいくしょう)」とは習慣性流産のことで、漢方では「滑胎(かったい)」といいます。

「4年程前に、不妊の漢方相談をして男の子を出産された方から久々のご相談。現在は36才。その後、2回妊娠したのに2回とも稽留流産をしてしまった。それから、不安でたまらない。眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める。最近の月経の状態は、経血は暗紫色で血塊が混じる。月経痛は、脇腹に重痛がある。月経前には、胸が張り、イライラしやすく、肩こりが悪化する。」とのこと。

心脾両虚証、肝気鬱結証と血瘀証を兼ねていると考え、帰脾湯、逍遙散と芎帰調血飲第一加減を月経周期に合わせて飲み分けていただきました。また、腎精を補うために瓊玉膏を併用しました。月経前のイライラや胸の張り、睡眠の状態などが徐々に改善し、6ヶ月ほどで妊娠。妊娠中を穏やかな気持ちで過ごせるよう安胎の漢方薬も服用していただきました。臨月まで服用を続けて無事出産。うれしいお電話は、ホッと安心したお声でした。

流産を経験すると、妊娠するまでも、妊娠してからも、どこかに不安を抱えてしまいます。少しでも、安心した気持ちで過ごせることは、次の妊娠のためにも、無事出産を迎えるためにも、とても大切です。そのため、漢方相談の際には、月経の状態、心身の症状を詳しくお聞きして、その時に最適な漢方薬をきめ細やかにセレクトしています。月経やお身体の状態が整うにつれて、不安感も和らいでくる方が多いようです。当薬局では、不妊のご相談は出産経験のある女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心して、ご相談下さい。

VOL.140 アトピー性皮膚炎 ~その18~

「20才のA君。3才くらいからアトピー性皮膚炎と診断され、ステロイド軟膏にて治療したり、遠方まで通って漢方薬を服用したりしていた。 一年ほど前から、顔(特に目や口の周囲)や首、肘の裏を中心に、紅斑、鱗屑がみられ、乾燥し痒みが甚だしい。入浴後、疲労、睡眠不足などで悪化しやすく、起床時は比較的軽く、夕方にひどくなりやすい。便秘はなく普段からやや軟便気味。」との事でした。 患部症状や体質などから、「脾気虚」に「陰血不足」を兼ねていると考え、参苓白朮散と杞菊地黄丸を服用していただくことにして、スキンケア […]

VOL.151 生理痛 ~その6~

中医婦科学によると生理痛は、「痛経」或いは「経行腹痛」と呼ばれ、「月経期或いはその前後に、周期に応じて出現する下腹部や腰部の疼痛のこと。重症では劇痛となり、甚だしければ昏厥に至ることもある。」と定義されています。 今から約千四百年前の漢方の古典である『諸病源候論』には、「月経来潮時の腹痛は、気や血を労傷することにより身体が虚衰し、そこへ風冷の気が侵襲し胞絡に侵入して、衝脈、任脈、太陽小腸経、少陰心経を損傷して発症する。」とあり、生理痛の漢方治療の基礎となっています。 28歳の会社員の方、「生理の […]

VOL.47 夏バテ

夏の暑さや湿気は身体を重だるくし、意欲を失わせますね。滋養強壮のドリンクなどでも、身体はシャキッとしないものです。 Aさんは48才の男性。普段は元気な方なのですが、お疲れのご様子。「全身の倦怠感があり、普段より汗をかきやすい。のどが渇く。食欲が無い。疲れると動悸、息切れを感じる。」との事。 「気陰両虚」と判断し、「生脈散」を服用して頂きました。「気持ちの悪い汗をかかなくなり、動悸、息切れもなく、身体も軽く感じる。暑い間は漢方のお世話になるよ。」と報告してくれました。 Bさんは25才のOL。会社の […]

VOL.161 花粉症~その12~

A子さんは、33才の女性。「多量の透明な鼻水が止まらず、くしゃみ、目の痒みを伴う。屋外に出ると悪化し、マスクをしていると落ち着く。疲れやすく、汗をかきやすい。平素から胃腸が弱く、疲れたり無理をすると下痢をしやすい。疲れると花粉症も悪化する気がする。」といった症状でした。「脾肺気虚」による「衛陽不固」の花粉症と判断し、玉屏風散と参苓白朮散を服用していただくことにしました。服用後、鼻の症状が改善するとともに、胃腸の調子も良好で、顔色も良く、元気そうです。 「アレルギー性鼻炎」は、漢方では「過敏性鼻炎 […]