お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信

VOL.139 不妊 ~その11~

漢方では、不妊のことを「不孕(ふよう)」といいます。
『中医症状鑑別診断学』によると、「妊娠適齢な女性が避妊を行わずに、結婚後2年以上妊娠しないこと」または、「過去に妊娠歴があって避妊せずに2年以上妊娠しないこと」とあります。

「33歳、パソコンを多く使うお仕事をしている方。結婚後3年ほど経つが子供ができない。月経周期は29~34日。月経前になると、臍傍が痛み、胸が張り、足がむくみ、イライラしやすい。手足が冷えるのは、寒い時と、緊張した時。いつもは温かいものを好むのに、時々冷たいものを少量飲みたくなる。心配性で、動悸がする。肩がこり、目がかすみ、ドライアイ。くまができやすい。」とのこと。真面目な方で、お仕事が多忙で、心身ともに無理をしているようです。

気滞血?証に、気血両虚証を兼ねていると考え、月経周期に合わせて、折衝飲と帰脾湯を服用していただきました。また、腎精を補うために瓊玉膏を併用しました。1ヶ月ほどの服用で、肩から上があたたまって目がラクになり、2ヶ月ほどで、月経前のむくみやイライラ、胸の張りが軽くなりました。4ヶ月後、めでたく妊娠、嬉しそうです。その後も、安胎の漢方薬を服用していただき、もうすぐ出産です。

漢方では不妊を月経や全身の症状から、「腎陽虚証」「腎陰虚証」「気血両虚証」「肝気鬱結証」「痰湿証」「血?証」などに分類し、それぞれに応じた三十ほどの処方を組み合わせていきます。お身体に合った漢方薬で、妊娠しやすいコンディションにしていきましょう。

当薬局では、不妊のご相談は出産経験のある女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心して、ご相談下さい。

VOL.31 喘息(ぜんそく)

ある日の午前中の事です。三十代半ばくらいの女性が来局し、「子供が喘息なので、小青竜湯をください。」との事。お話をお聴きすると、「小学一年生の女の子、月に1~2回の発作を繰り返し、今も軽い発作が起きている。咳やゼーゼー、黄色い粘っこい痰をだす。喉が渇いて、冷たい物を欲しがる。」といった症状でした。 小青竜湯の適応である『冷哮』の「透明~白い痰をだす。喉は渇かず、温かい物を好む…。」とは、まるっきり当てはまらず、むしろ正反対の『熱哮』のパターン。その方に、「同じ小児喘息でも漢方では、タイプによって処 […]

VOL.177 長引く咳 ~その2~

漢方では咳嗽は肺の宣発・粛降機能が失調し、肺気が上逆することによって発症すると考えています。急性のものは、気温などの環境の急激な変化や煙やホコリなどの身体への侵入を中心に考察し、一方、慢性のものは、五臓六腑などの不調が肺に影響を及ぼしていると考えます。 43歳のA子さん、「1ヶ月くらい咳と痰が止まらない。痰の量は多くない。感冒に罹りやすく、そのたびに、同じような症状が長引く。明け方や運動後、冷たい飲食物の摂取などで悪化しやすい。寒がりで手足が冷えやすい。温かい飲み物を好む。」といった症状でした。 […]

VOL.214 無月経のコピー

 無月経とは、月経が無い状態をいい、閉経後や妊娠中、授乳中以外で3か月以上月経の来ない状態を続発性無月経、18歳以上になっても初潮の無いものを原発性無月経といいます。漢方では無月経を「経閉」や「閉経」などと称します。(西洋医学における閉経は「絶経」といいます。)  漢方では、無月経の原因を、ホルモンの低下や流産、過労やストレス、過度のダイエット、食事の不摂生、肥満、他の慢性疾患の影響などと考えており、「肝腎不足」「気血両虚」「陰虚血燥」「気滞血瘀」「痰湿阻滞」などのパターンに分類して治療していき […]

VOL.111 腰痛2

男性、50歳。 「数日前にぎっくり腰(急性腰痛症)になり、左腰部が引きつるように痛い。痛みは寒冷により悪化し、温めたり、入浴により軽減する。お仕事が忙しく、徹夜が続いたりする。7月にも発症したばかりで、ここ数年、年に1回程度発症する。疲れやすくストレスも多い。暑がりで寒がり。普段から肩こりや耳鳴がみられる。」とのこと。 過労やストレス、冷えが原因となり、『陽虚証』をひきおこしたと考え、桂枝加芍薬湯と腎気丸を併用していただくことにしました。10日後来局し、「数日間服用すると、痛みがなくなった。」と […]