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元気堂の漢方薬通信

VOL.112 アトピー性皮膚炎14

「27才男性、幼少期からアトピー性皮膚炎。しばらく症状は落ち着いていたが、数ヶ月前から仕事が忙しくなり、睡眠不足も続いたためか悪化してきた。額部や首、下肢、肘裏、手甲に多く発症し、患部淡紅色、痒み、赤み、乾燥、肥厚、落屑、血痂がみられる。普段から胃腸が弱く、下痢をしやすい。口渇有り。過労以外は、入浴後や発汗により悪化する。喘息の既往症もある。」との事でした。

気陰両虚と脾虚湿盛を兼ねていると考え、参苓白朮散と瓊玉膏を服用していただくことにして、スキンケアの指導もさせていただきました。服用開始から2ヶ月ほどで、痒み等の症状は、ほとんど落ち着き、皮膚の乾燥も改善してきました。
胃腸の調子も良いようで元気そうです。

漢方では、「脾は肌肉・四肢を主る。」といい、消化器と皮膚は重要な関係にあるとされています。
また、このようなタイプ以外にも、漢方的にみるとアトピー性皮膚炎には、「風熱証」「風湿証」「湿熱証」「燥熱証」「血熱証」「脾気虚証」「気血両虚証」「血虚風燥証」「陰虚証」「肝気鬱結証」「血瘀証」等々多くのパターンがあり、当薬局では約八十種類ほどの処方を使い分けています。
他の疾患も同様ですが、漢方治療において、最も重要なことは、「アトピーには、○○湯」と決めつけずに、皮膚症状や個々の体質をきちんと判断して的確な漢方薬をセレクトすることです。治療する上で最も重要となります。

VOL.84 アトピー性皮膚炎 ~その7~

アトピー性皮膚炎は、当薬局で、最もご相談の多い疾患です。 中国の古典に於いて「浸淫瘡」「血風瘡」「四弯風」「旋耳瘡」等、アトピー性皮膚炎と思われる記載がありますが、中国よりも日本の方が発生頻度が高いようです。そのためか、中医皮膚科の書籍では、「異位性皮膚炎」「遺伝過敏性皮炎」「変位性皮膚炎」等として記載されていますが、あまり詳細ではないようです。 「25才のA子さん。幼少期よりアトピー性皮膚炎。断続的にステロイド軟膏にて治療している。全身にわたり皮膚暗褐色~濃紅色で乾燥、痒みが甚だしい。患部は肥 […]

VOL.119 更年期障害4

腎臓は、血液からの老廃物や余分な水分を濾過し尿として排泄する器官ですが、漢方でいう「腎」とは、そのような働きに加えて、ホルモンの要であると考えられています。 更年期障害は、漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精(ホルモンと考えるとわかりやすいです。)が急速に減少することにより、身体のバランスがくずれて発症します。 そして、腎精の不足が、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などにも影響を及ぼすと考えられています。 腎精の消耗は閉経だけで […]

VOL.79 花粉症 ~その8~

小青竜湯って効くの? 毎年この季節になると、店頭で「花粉症に効く漢方薬下さい。」「花粉症に小青竜湯って効くのかなぁ。」「小青竜湯のんでるんだけど、良くならない。漢方薬って効かないの?」などのご質問を受けます。確かに花粉症の漢方薬といえば、日本では小青竜湯が有名で、服用したことがある方も多いと思います。 しかし、本来漢方治療は個々の症状・体質によって異なり、様々な処方を用います。小青竜湯は「風寒束表・水飲内停」というパターンで「鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目の痒み」などの症状の他に「悪寒発熱、汗が出 […]

VOL.201 ストレスとアトピー性皮膚炎

成人のアトピー性皮膚炎は、幼少期に発症しそのまま消退せず成人まで続く場合と、外部環境、ストレス、過労、食事の偏りなど、様々なことから、成人になって再燃する場合がみられます。 「38才のA子さん。幼い頃から身体が弱く、アレルギー体質だったが、大きな皮膚のトラブルは無かった。18才の時、大学受験でストレスがかかり、皮膚の痒みや紅斑が発症。その後、外用剤などで症状は落ち着いたが、ストレスなどのきっかけで発症する。現在は、背中からお尻、足にかけて赤みと痒み、乾燥、落屑があり、ジュクジュクしている部分も多 […]