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元気堂の漢方薬通信

VOL.108 更年期障害3

更年期障害は、漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精(ホルモンと考えるとわかりやすいです。)が急速に減少することにより、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでもおこりますので、年齢に関係なく更年期のような症状がおこることもあります。

「50才の女性、月経周期が不安定になりだしてから、耳鳴、偏頭痛、焦燥感がみられるようになった。一番の悩みは、集中力や意欲の低下。寝つきが悪い。月経時は昼間から眠く、微熱気味。疲れやすく、肩こり、眩暈、眼精疲労などもみられる。」とのお話でした。

気血両虚・心脾両虚と考えて、帰脾湯を服用していただくことにしました。腎精を補うため瓊玉膏も併用しました。1ヶ月ほどで、表情も晴れ晴れとし、集中力も増してきたそうです。現在も服用中ですが、体調も良く、意欲的で、お元気そうです。

更年期障害において、十人十色の症状を治す治療を標治、根源となる腎精の不足を補う治療を本治といいます。
様々な不定愁訴がみられますが、すべてのパターンに共通なのは腎精の不足が根本にあるということです。
その点が、一般的な自律神経失調などと、大きく異ります。そのため、標治と本治を併行しておこなうこと(標本同治)が、必要であり、治療の早道となります。また、事前に腎精を補っておくことは、更年期障害を予防するコツとなります。
また、更年期は、五臓六腑が不安定になっているため精神的にデリケートになっています。イライラ、不安、思慮過度などに反応しやすくなるため、上手にストレス解消することも大切です。

更年期は、次にくる新しい人生の節目のような時期です。漢方を上手に使って、快適に乗り切りましょう。

VOL.121 冷え性2

アミーカ11月号は、『冷え性対策』の特集とのことでしたので、今回は、それに合わせて昨年の当薬局のカルテから、「冷え性」の患者さんを検索してみました。  「29歳女性、膝から下の冷えが激しく、寝るときも靴下を履いている。ストレスがかかると冷えがひどくなるような気がする。月経前はイライラしやすく、胸が張って痛い。月経前半に、月経痛あり。普段から肩こりがひどい。下肢は冷えるのに、飲み物は冷たい物が好き。便秘気味でスッキリ出ない。」とのこと。  ストレスが主な原因の「肝気鬱結」と判断して、八味逍遙散を服 […]

VOL.115 にきび6

T君は、16歳の高校生。 「2~3年ほど前から、額、両頬、胸部、背部に淡紅色から無色の小丘疹がみられる。疲れやすく、食後眠くなりやすい。貧血傾向で、時々、目眩、立ちくらみがある。汗をかきやすい。」とのこと。 患部症状や部位、全身症状から、気血両虚に肝気鬱結を兼ねていると考え、加味帰脾湯を服用していただきました。 二週間ほどで効果がみられ、五ヶ月で、ほとんどキレイになりました。貧血傾向も改善し、目眩、立ちくらみもなくなりました。 漢方では、ニキビ・吹き出物を「粉刺」と称し、他の疾患同様、患部の色、 […]

VOL.111 腰痛2

男性、50歳。 「数日前にぎっくり腰(急性腰痛症)になり、左腰部が引きつるように痛い。痛みは寒冷により悪化し、温めたり、入浴により軽減する。お仕事が忙しく、徹夜が続いたりする。7月にも発症したばかりで、ここ数年、年に1回程度発症する。疲れやすくストレスも多い。暑がりで寒がり。普段から肩こりや耳鳴がみられる。」とのこと。 過労やストレス、冷えが原因となり、『陽虚証』をひきおこしたと考え、桂枝加芍薬湯と腎気丸を併用していただくことにしました。10日後来局し、「数日間服用すると、痛みがなくなった。」と […]

VOL.211 カゼをひきやすい

Aさんは、31才の男性、知り合いの方に勧められて来局されました。 「幼少期から、カゼをひきやすく、中学生の頃には、改善していたが、社会人になり、再度、発症。毎月のように、感冒に罹り、微熱、頭痛、咽痛を繰り返す。食欲は正常だが、食後眠くなり易い。軟便傾向。疲れやストレス、睡眠不足などにより発症しやすい。疲れやすく、手足が冷える。」とのことでした。 脾肺の陽気不足により、身体を護るバリア機能を担当している衛気が不足し、気の防御作用が低下していると考えて、医王湯と真武湯を服用していただくことにしました […]