お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信

VOL.79 花粉症 ~その8~

小青竜湯って効くの?

毎年この季節になると、店頭で「花粉症に効く漢方薬下さい。」「花粉症に小青竜湯って効くのかなぁ。」「小青竜湯のんでるんだけど、良くならない。漢方薬って効かないの?」などのご質問を受けます。確かに花粉症の漢方薬といえば、日本では小青竜湯が有名で、服用したことがある方も多いと思います。
しかし、本来漢方治療は個々の症状・体質によって異なり、様々な処方を用います。小青竜湯は「風寒束表・水飲内停」というパターンで「鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目の痒み」などの症状の他に「悪寒発熱、汗が出ない、咳嗽、呼吸困難、稀薄な痰が多い、口渇はない。或いは身体が重だるかったり、浮腫んだりすることもある。」という時に用います。実際は全体の一割にも満たないのではないかと思います。
小青竜湯をのんでみたけど、効果のみられなかったA子さん。「透明な鼻水と鼻づまりが顕著で、くしゃみ、目の痒みを伴う。手足が冷え、寒がり。顔色が青白く、食欲も無く、疲れやすい。屋内と屋外で著明な変化はないが、寒さや疲労によって悪化する。」といった症状でした。
脾肺陽虚と判断し、甘草乾姜湯と参苓白朮散を服用していただきました。一週間後、「私にも漢方薬が効くんですね。身体も温まってきて、とても楽です。」と喜んでいただけました。陽虚タイプの方は、普段からの冷えの改善も大切ですね。
前回も述べましたが、「花粉症」も他の疾患と同様、病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。

VOL.199 二人目不妊

最近、お子様連れで、不妊の漢方相談にいらっしゃる方が増えています。「二人目不妊」という言葉を目にすることも多くなってきました。 36歳、パソコンを多く使うお仕事をしている方。「二人目もお願いします。」と久々のご来店です。「一人目のお子様を出産後、復職し、数ヶ月前から勤務時間が長くなった。家事、育児とお仕事の両立で、心身の疲労が著しく、寝つきが悪い。生理周期は、26~32日、経血の量は普通、色は明るいが、塊が混じる。排卵の頃に、身体の冷えと排卵痛がある。生理前の体調は、夕方に手足の熱感やのぼせを感 […]

VOL.209 更年期の不安感

更年期障害は、「卵巣機能低下に伴うエストロゲン減少を基礎として、社会的、環境的、個人的な因子などが複雑に絡み合うことにより、器質的疾患がないにもかかわらず、自律神経失調を主とする不定愁訴がみられる症候群である。」とされています。 一方、漢方理論では、経断前後諸症などと称し、腎精(ホルモンと考えると良いでしょう)の消耗に伴う陰陽の不調を発症の根本としており、それが精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって、身体のバランス […]

VOL.194 ストレスで悪化する喘息

日本呼吸器学会のホームページによると、「喘息は気道に炎症が続き、さまざまな刺激に気道が敏感になって発作的に気道が狭くなることを繰り返す病気」とされています。 症状は「発作的に咳や痰が出て、ゼーゼー、ヒューヒューという音を伴って息苦しくなり、夜間や早朝に出やすい。」のが特徴です。ダニ、花粉や食物などのアレルギー、感染症、自律神経の失調、精神的要因、ホルモン異常など、喘息の発症には、さまざまな原因が複雑に絡み合っていると考えられています。 32才のAさん。「以前から、時々、喘息発作を起こすことがあっ […]

VOL.167 月経時の頭痛

東洋医学では、月経周期に伴って現れる諸症状を「月経前後諸症」と呼んでいます。中でも、頭痛が主の場合を「経行頭痛」といいます。 「38才のAさん。普段から肩、首、背中が凝り、月経前になると、それが強くなり、頭痛が起こる。月経周期は30日。月経前半に月経痛あり。ストレスがありイライラすることが多い。以前から貧血気味で疲れやすくフラフラすることもある。月経前に足が浮腫む。やや便秘傾向。」とのこと。精血不足がベースにあり、そこにストレスが加わって、肝鬱血虚を引き起こしていると考え、瓊玉膏と逍遙散を服用し […]