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元気堂の漢方薬通信

VOL.173 花粉症も十人十色

漢方では外部環境の変化により疾病を引き起こすものを外邪と称し、「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・熱邪」の六つをあげています。花粉症では、スギ花粉が春風に乗ってやってくるので「風邪(ふうじゃ)」の性質を中心に考えることが多くなります。体質的に冷えが強い場合の「陽虚」、体力の低下による「気虚」、胃腸が弱い「脾胃虚弱」、水液の代謝が悪い「湿痰」、ストレスによる「肝気鬱結」…等々の人が、風邪を主とした「風寒」「風熱」「風湿」…等の外部からの刺激を受けると花粉症を発症すると考えられています。
31才の女性の場合、「くしゃみ、鼻水、鼻塞、目や皮膚の痒みなどがあり、屋外に出ると悪化し、マスクをしていると落ち着く。少し動くと汗をかきやすく、疲れやすい。」といった症状でした。小青竜湯や葛根湯などを服用したことがあるが、無効だったとのこと。「風邪」を追い出す代表的な漢方薬である「桂枝湯」と「気虚」を補う「玉屏風散」を服用していただくことにしました。服用後、鼻の症状が改善し、皮膚の痒みもなく、服用していた西洋薬も服用せずに済んでいます。
いつものように、漢方治療をする上で最も重要なことは、「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類し、処方を決定することです。花粉症といっても、その方に合う漢方薬は、十人十色です。当薬局では、花粉症を大きく二十三のパターンに分類し、約五十種類の処方を使い分けています。

VOL.143 アトピー性皮膚炎~その19~

漢方治療において、「五臓六腑」という概念は大変重要です。「五臓」には、肝・心・脾・肺・腎があり、相生・相克といった関係を保ち、人体のバランスをとっています。アトピー性皮膚炎は、五臓すべてと関連しているのですが、漢方では、「脾は肌肉を主る。」といい、脾と皮膚の状態は特に重要な関係にあるとされています。脾の働きが低下すると、皮膚を滋養する「血」や「津液」、外からの刺激を防御する「気」などの生成が不足します。また、身体の水分代謝も悪くなり、ジクジクとした滲出液がみられることも  「28才のAさん。幼少 […]

VOL.132 ガンの補助療法

昨今、ガン治療や抗ガン剤の是非について、様々な書籍や情報があふれています。薬局店頭でも、「ガンには、どんな漢方薬が良いのですか?」といったお問い合わせも少なくありません。お問い合わせの中には、漢方と信じて、あまり裏付けのない高額なサプリメントを服用している例も多く見られます。  当然のことですが、ガンに効果がある漢方薬といっても、一つの処方がすべての患者さんに良いということはありえません。他の疾患同様、患者さんの症状や体質により適応する処方は様々です。  東洋医学には、「扶正袪邪」という原則があ […]

VOL.201 ストレスとアトピー性皮膚炎

成人のアトピー性皮膚炎は、幼少期に発症しそのまま消退せず成人まで続く場合と、外部環境、ストレス、過労、食事の偏りなど、様々なことから、成人になって再燃する場合がみられます。 「38才のA子さん。幼い頃から身体が弱く、アレルギー体質だったが、大きな皮膚のトラブルは無かった。18才の時、大学受験でストレスがかかり、皮膚の痒みや紅斑が発症。その後、外用剤などで症状は落ち着いたが、ストレスなどのきっかけで発症する。現在は、背中からお尻、足にかけて赤みと痒み、乾燥、落屑があり、ジュクジュクしている部分も多 […]

VOL.98 アトピー性皮膚炎~その10~

今回も当薬局で最近ご相談が多い「アトピー性皮膚炎」です。 栃木県からわざわざ漢方相談にみえている5才の男の子。 「乳児期よりアトピー性皮膚炎。ステロイド軟膏や抗アレルギー剤にて治療を続けていた。首から下全体に、乾燥し苔癬化が激しい。痒みが強く、掻破痕、落屑などがみられる。夕刻から夜間に悪化し、入浴、疲労、睡眠不足、ストレスなどで悪化する。暑がりで汗かき。喉が渇きやすい。」との事。 患部症状や病歴から『陰陽両虚』と判断し、六味丸と小建中湯を服用してもらうことにしました。 長期にステロイド軟膏を多用 […]