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元気堂の漢方薬通信

VOL.146 不妊~その12~

不妊の漢方相談の患者さんの中には、子宮筋腫などの合併症のある方も多くいらっしゃいます。
「33歳、結婚して6年目。子宮筋腫がある。不妊クリニックで人工授精を3回、顕微授精を4回行ったが、妊娠に至らない。月経周期は25~28日。普段は、心配性だが、月経前はイライラしやすく、胸が脹り、腹痛がある。月経前に微量出血がある。月経に血塊が混じる。やや便秘気味。時々立ちくらみがする。手足が冷えて、唇の色が紫がかっている。」とのこと。どうやら、頑張りすぎてしまう性格のようです。
血瘀証に肝血虚証、肝気鬱結証を兼ねていると考え、折衝飲と帰脾湯、逍遙散を飲み分けていただきました。また、腎精を補うために瓊玉膏を併用しました。 3ヶ月ほどで月経前の微量出血がなくなり、血塊も減少したとのこと。
月経前にイライラしにくくなり、胸の脹りや腹痛、便秘や手足の冷えも改善してきました。6ヶ月後、めでたく妊娠。安胎の漢方薬も服用して、無事出産。とても嬉しそうな笑顔です。
漢方では不妊を月経や全身の症状から、「腎陽虚証」「腎陰虚証」「気血両虚証」「肝気鬱結証」「痰湿証」「血瘀証」などに分類し、それぞれに応じた五十ほどの処方を組み合わせていきます。子宮筋腫は、経血量が多く血虚になりがちですが、単純に補血せずに、子宮筋腫の状態にも気をつけて、的確な処方を選択することが大切です。きめ細やかなケアをして、妊娠しやすいコンディションにしていきましょう。
当薬局では、不妊のご相談は出産経験のある女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心して、ご相談下さい。

VOL.189 習慣性流産の漢方治療

漢方では、女性の不妊のことを「不孕(ふよう)」、男性の不妊のことを「不育(ふいく)」といいます。一方、西洋医学でいう、「不育症(ふいくしょう)」とは習慣性流産のことで、漢方では「滑胎(かったい)」といいます。 「4年程前に、不妊の漢方相談をして男の子を出産された方から久々のご相談。現在は36才。その後、2回妊娠したのに2回とも稽留流産をしてしまった。それから、不安でたまらない。眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める。最近の月経の状態は、経血は暗紫色で血塊が混じる。月経痛は、脇腹に重痛がある。月経前に […]

VOL.72 めまい

「25才女性、職業はシステムエンジニアをなさっています。 主訴は目眩で、回転性の強いものではなく動作時にクラッときたり、立ちくらみ、ふらつきがある。数日前の朝、洗顔時に目がくらみ、顔がのぼせて、立っていられなくなった。頭痛、首・肩のこりがひどい。身体が重だるい。以前、過呼吸になったことがある。夕方になると下肢に軽度の浮腫がみられる。 仕事柄、一日中パソコンのモニターとにらめっこ。そのせいかストレスが強く、イライラする。生理前になるとイライラが強くなり、熱っぽくなる。便秘と下痢をくり返す。めまいは […]

VOL.160 アトピー性皮膚炎~その22~

  「A子さんは、35才の女性。幼少期よりのアトピー性皮膚炎。身体全体に発症しているが、特に手指、肘の裏、首、こめかみ、頰、口唇周囲に多く、紅斑、丘疹、乾燥、落屑、皹裂などがみられ、比較的赤みが強い。ストレスや月経前、疲労などで、悪化しやすい。強いランクのステロイドの塗り薬などで対処しているが、一進一退。月経前にイライラや過食などの症状が強く、周期も不安定。肩こりや目の疲れが顕著。排便は2日に1回。」との事でした。「肝血虚証」と「肝火上炎証」を兼ねていると判断し、丹梔逍遥散に、四物湯を […]

VOL.148 アトピー性皮膚炎~その20~

当薬局で最もご相談の多い疾患の一つであるアトピー性皮膚炎ですが、漢方的に見たその発症の仕組みは複雑で、患者さん一人一人少しずつ異なります。その中で、脾胃(消化器)などの内臓は、冷えているのに、患部である皮膚は、乾燥や熱感がみられるケースがあります。 「30才のAさん。幼少期からアトピー性皮膚炎と診断され、増悪・緩解を繰り返していたが、社会人になってから、過労や睡眠不足で悪化した。顔面を含め、上半身を中心に、淡紅色の紅斑や鱗屑がみられ、乾燥し痒みが甚だしい。入浴後、疲労、睡眠不足などで悪化しやすく […]