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元気堂の漢方薬通信

VOL.132 ガンの補助療法

昨今、ガン治療や抗ガン剤の是非について、様々な書籍や情報があふれています。薬局店頭でも、「ガンには、どんな漢方薬が良いのですか?」といったお問い合わせも少なくありません。お問い合わせの中には、漢方と信じて、あまり裏付けのない高額なサプリメントを服用している例も多く見られます。
 当然のことですが、ガンに効果がある漢方薬といっても、一つの処方がすべての患者さんに良いということはありえません。他の疾患同様、患者さんの症状や体質により適応する処方は様々です。
 東洋医学には、「扶正袪邪」という原則があります。「扶正」とは、正気(抵抗力)を増強すること、「祛邪」とは、体にとって不都合なものを取り除くことです。「祛邪」においては、抗ガン剤のようにガン細胞を攻撃するといわれている漢方薬もありますが、個人的には、西洋医学における手術、抗ガン剤、放射線などのガン治療には、及ばないと思います。むしろ東洋医学の得意分野は、「扶正」であり、体力、抵抗力を増強することにより、間接的にガンに効果を示したり、西洋医学のガン治療によって生じる体力の低下や貧血、胃腸障害、倦怠感、浮腫などの副作用を軽減します。西洋医学と併用することによって互いの短所を補い、長所を発揮する組み合わせといえるでしょう。ガン治療においては西洋医学も含め、「扶正」と「袪邪」のバランスをとることが重要なポイントとなります。
 「ガンには、○○が良い!」といった言葉に惑わされずに、患者さんの主症状や体質などを分析し、漢方の診断基準に則り、お身体に合った漢方薬を服用していただくことが最も大切です。

VOL.166 蕁麻疹~その3~

蕁麻疹というと、食物や薬に反応したりするケースを想像しがちですが、西洋医学でも「非アレルギー性、慢性、特発性の蕁麻疹が全体の約6割を占める。」といわれています。当薬局の店頭でも、食物などよりもストレスや疲労が原因とみられる蕁麻疹が多いように思います。 55才のA子さん、「1ヶ月前から、痒みの強い皮疹が出現し、消長を繰り返す。皮疹は夜間に特に悪化する。ここ数ヶ月多忙で、ストレスも多い。喉の閉塞感がある。疲れているのに眠りが浅く、夜中に目が覚める。喉が渇くが一度に多量には飲まない。お腹が張りやすい。 […]

VOL.53 花粉症 ~その4~

花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻キュウ」といい、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状としますが、まず、それ以外に付随する症状から、病態の分類を行います。 「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。当薬局では、花粉症を大きく二十三のパターンに分類し、約五十種類の処方を使い分けています。 その中で比較的多くみられる方の一つに、普段から寒がりで、手足が冷えるタイプがあります。このタイプの方は、漢方では「陽虚」とい […]

VOL.201 ストレスとアトピー性皮膚炎

成人のアトピー性皮膚炎は、幼少期に発症しそのまま消退せず成人まで続く場合と、外部環境、ストレス、過労、食事の偏りなど、様々なことから、成人になって再燃する場合がみられます。 「38才のA子さん。幼い頃から身体が弱く、アレルギー体質だったが、大きな皮膚のトラブルは無かった。18才の時、大学受験でストレスがかかり、皮膚の痒みや紅斑が発症。その後、外用剤などで症状は落ち着いたが、ストレスなどのきっかけで発症する。現在は、背中からお尻、足にかけて赤みと痒み、乾燥、落屑があり、ジュクジュクしている部分も多 […]

VOL.178 更年期障害における頭痛

更年期障害は、西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では、経断前後諸症などと称し、加齢に伴って腎精が減少し、その結果、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでも起こりますので、年齢に関係なく更年期 […]