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元気堂の漢方薬通信

VOL.95 帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹は、子供の時にかかった水ぼうそうの原因ウイルスが神経の中 に潜んでいて、何年かたってから何かのきっかけで再び表に現れてくると 起こるものです。
疲れたり、体の抵抗力が落ちているときに発症します。

帯状疱疹にかかると痛みと小さな水ぶくれが現れます。
皮膚の症状や痛み は普通そのうちに治りますが、皮膚の症状が消えた後にも痛みだけが残り、その痛みがいつまでも続く場合があります。
これを「帯状疱疹後神経痛」といいます。
特に60才以上の方に、帯状疱疹後神経痛が残りやすいようです。

80才のA子さん、「右の肩から腕にかけて、針で刺される様な激しい疼痛、右手は、浮腫んでいて重だるく、動かしにくい。患部に触れたり、動かしたりすると、痛みが悪化する。」とのお話しでした。
気滞血瘀証に痰湿証を兼ねていると判断し、血府逐瘀湯と二朮湯を服用していただくことにしました。

服用開始から2週間ほどで、「右手でご飯が食べられるようになりました!」と、うれしいお電話をいただき、更なる改善を目指し、現在も服用中です。

漢方では、帯状疱疹後神経痛を痛みの状態や悪化条件、全身の体質などから、「肝気鬱結証」「気血両虚証」「気滞血瘀証」「陽虚証」「肝腎不足証」「風湿証」などのパターンに分類し、それによって治療方針を決定し、それぞれに応じた漢方薬を選んで組み合わせていきます。

他の疾患同様、個々の症状や体質をきちんと判断して的確な漢方薬をセレクトすることが最も重要です。
また、帯状疱疹後神経痛は疲労や冷えなどの他に、特にストレスにより悪化しやすいといわれています。
漢方治療と併行して、ストレス、疲労をさけ、痛み以外のことに気が向くように、趣味を持ったり、積極的に外出してみるのも大切です。

VOL.176 産後の不調

漢方では、出産後から産褥期までの間に発症する分娩や産褥と関連性のある疾病を「産後病」といいます。漢方の聖典の一つである『金匱要略』でも「婦人産後病脈証并治」として専門的に論述しています。現代の中医婦科学(産婦人科のこと)の文献においても、産後血暈、産後痙証、産後腹痛、産後悪露不絶、産後発熱、産後大便難、産後排尿異常、産後自汗或いは盗汗、産後身痛、缺乳(乳汁不足)、乳汁自出などの記載がみられ、産後病を重要視しています。 39才のAさん、「出産して2ヶ月目。疲れ切っているのに寝つきが悪く、睡眠が浅い […]

VOL.175 低体温を伴う頭痛

頭痛は、臨床上よくみられる自覚症状の一種で、頭痛を引き起こす疾病は多岐にわたります。西洋医学でも、頭痛専門の頭痛外来も多くなり、頭痛で悩んでいる患者さんは増加しています。最近は、スマホやパソコンなどで、目に負担をかけていることから、眼痛・眩暈・耳鳴・肩こりなどを伴うケースも少なくありません。 16才の高校生A子さん。「昨年の春から、後頭部が重く痛み、倦怠感、目眩などを伴う。授業中など、緊張やストレスで悪化しやすい。月経前にイライラしたり、胸が張って痛くなる。月経痛が重い。低体温で35℃台、足が冷 […]

VOL.57 蓄膿症2

蓄膿症は現代では副鼻腔炎と呼ばれ、鼻漏、後鼻漏、鼻塞、嗅覚障害、頬部・鼻根部の鈍痛、頭痛、頭重などの症状がみられます。 漢方では『鼻渊(びえん)』と称し、外部の環境の影響により引き起こされる「風寒」「風熱」、ストレスが原因の「肝気鬱結」「肝火上炎」「胆腑鬱熱」、暴飲暴食や食事のかたよりによる「脾胃実熱」、消化器や肺の虚弱による「脾虚痰濁」「脾胃虚弱」「肺脾虚寒」、鼻腔の血行不良による「血ォ」などのパターンに分類し、さらに詳細に弁証した上、薬方を決定します。 10歳の男の子、「鼻づまりがひどく、膿 […]

VOL.121 冷え性2

アミーカ11月号は、『冷え性対策』の特集とのことでしたので、今回は、それに合わせて昨年の当薬局のカルテから、「冷え性」の患者さんを検索してみました。  「29歳女性、膝から下の冷えが激しく、寝るときも靴下を履いている。ストレスがかかると冷えがひどくなるような気がする。月経前はイライラしやすく、胸が張って痛い。月経前半に、月経痛あり。普段から肩こりがひどい。下肢は冷えるのに、飲み物は冷たい物が好き。便秘気味でスッキリ出ない。」とのこと。  ストレスが主な原因の「肝気鬱結」と判断して、八味逍遙散を服 […]