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元気堂の漢方薬通信

VOL.38 肝斑(シミ)

シミは「肝斑」ともいわれ、「皮膚に左右対称形に発生する茶褐色ないし濃褐色の平面的斑紋で、痒みなどの自覚症状のないもの」を指します。

現代医学ではシミの原因として、
1.副腎皮質の機能低下
2.ストレス・肉体疲労
3.ホルモン分泌異常
4.胃腸や肝臓の障害
5.妊娠
6.日光照射
などをあげています。

一方、漢方では肝斑は、身体の内面から生じているものと考え、肝・脾・肺・腎との関わりが深いとしています。
・胃腸や肺が弱いため皮膚の栄養が不十分な「脾肺気虚証」
・ストレスにより気や血の流れが低下した「肝気鬱結証」や「気滞血オ証」
・過労や産後の体力低下による「気血両虚証」
・睡眠不足やホルモン失調による「肝腎陰虚証」
などに大まかに分類し、さらに細分化して薬方を検討します。肝斑の出ている部位も重要なポイントになります。

「36歳の主婦の方、こめかみに小豆大の肝斑がいくつかみられる。まだお子さんが小さく、育児に追われている。イライラしたときや疲れたり、睡眠不足、生理前などにシミが目立つ気がする。」との事。

肝気鬱血虚証」と判断し、丹梔逍遙散合四物湯を服用してもらうことにしました。服用後間もなくイライラしなくなり、現在3ヶ月ほどになりますが、シミもほとんど目立たなくなりました。肝斑だけでなく肌荒れ、ニキビなどの皮膚病は、身体の不調や精神状態の影響が大きく、それらの治療が皮膚病治療の早道です。

VOL.48 肌荒れ

今年は冷夏のため、日焼けによるトラブルの御相談はほとんどありませんが、「肌荒れ」はそれとは無関係。一年を通してみられる病症です。 皮膚は常に外気にさらされているため、気候の影響を強く受けます。 春季に多くみられるのが、あちこちに痒みや発疹が出る「風熱」タイプ。 夏季に多いのが、皮脂が浮いてテカテカしてくる「湿熱」タイプ。 秋冬になると、カサカサとした乾燥や粉をふく感じの「血虚」タイプや「陰虚」タイプが主体になります。ただ昨今は、エアコン等のため、単純にはいきませんが。 その他、気候とは関係なく、 […]

VOL.115 にきび6

T君は、16歳の高校生。 「2~3年ほど前から、額、両頬、胸部、背部に淡紅色から無色の小丘疹がみられる。疲れやすく、食後眠くなりやすい。貧血傾向で、時々、目眩、立ちくらみがある。汗をかきやすい。」とのこと。 患部症状や部位、全身症状から、気血両虚に肝気鬱結を兼ねていると考え、加味帰脾湯を服用していただきました。 二週間ほどで効果がみられ、五ヶ月で、ほとんどキレイになりました。貧血傾向も改善し、目眩、立ちくらみもなくなりました。 漢方では、ニキビ・吹き出物を「粉刺」と称し、他の疾患同様、患部の色、 […]

VOL.78 花粉症 ~その7~

花粉症と聞いただけで、鼻がムズムズしてくるイヤな季節がやってきました。花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻きゅう」といい、鼻水、鼻づまり、クシャミ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状とします。 漢方治療においては、花粉症の原因を随伴症状や悪化条件などから考察し分類します。「風寒」「中風」「風温」「風湿」「肝鬱」「湿痰」「実寒」「お血」「脾気虚」「脾陽虚」「肺陽虚」「腎陽虚」「腎陰虚」「肺陰虚」「気血両虚」等々‥‥。 当薬局では大きく二十三のパターンに分類し、約五十種類の処方を使い分けていま […]

VOL.203 アトピー性皮膚炎と「証」の併存

東洋医学では、病の症状や過程の分析から、その病状に至った原因やシステムを漢方的に解析することにより、いわゆる「証」を決定し、それを治療の根拠として漢方薬を決定します。 「証」とは、その時点における病気の原因、位置、性質、勢い、人体の抵抗力との力関係を包括しているといえます。このことは、アトピー性皮膚炎に限らず、あらゆる疾患の漢方治療において大変重要です。また、病を構成している「証」は、一つとは限らず、複数のものが混在するケースも少なくありません。 「20才のA君。患部は、ほぼ全身だが、特に腕、足 […]